ブログで生活できるようになって丸4年が経ったから言えること

こんにちは!アスカ(@asuka_xp)です。ブログで独立したのは2012年夏。もう4年が経とうとしています。

ブログで生活する――。よくわからない人は、ブログを書き続けているうちにブログから発生した収入で暮らしている人というイメージを持っていただければと思います。

最初はまったく収益化を意識していなかった

僕は2008年に“面白いことをやろうゼ!”というコンセプトで個人ブログ「め〜んずスタジオ」を開始しました。ひとつのジャンルに特化せず、自分が興味のあることをひたすら記事にするブログです。ブログを書くことが好きすぎて、サラリーマン時代には朝・昼・晩にそれぞれ1記事以上書き、月に100記事書いたこともあります。

最初はブログの収益化をまったく考えずにやっていました。それだけでも十分楽しかったんですよ。その後、何年も続けているなかで、ふとブログ内の広告を見直してみました。すると初月に2〜3万円の収益が!

当時、給料が手取りで20万円ほどだった僕にとって非常に嬉しかったことを覚えています。スマホやデジカメが好きなので、ブログで稼いだお金で電子機器を買い、そのレビューをまたブログに書くようなことを繰り返していました。

ブログの収益化を強化してから間もなく、すぐに給料の額を超えることになりました。本の出版やセミナーを開催していればもっと早く知名度が上がったかもしれませんが、僕の場合はそういうのに向いていないので、ひたすらブログを書きました。書くことが好きなんですよ。すると、スマホやマクドナルド、ゲーム、株・為替など、僕と波長の合う読者が増え、月間ページビューは一時95万PVにまで増加しました。

しかし、そうなるまで2008年から4年かかったことも事実です。今ではSNSの普及や収益方法の多様化から、もっと短期間でブログのPV増加やマネタイズがしやすい環境になっていますし、プロブロガーを目指す人は以前よりも多いようです。それが良いのかどうかは個人の夢ですから僕には何も言う権利はありません。なので、今回は自分の経験や考えていることをここに書いてみることにします。

プロブロガーを目指す人にとって、これが1つの判断材料になったら嬉しいです。

読者を意識したときブログは日記からメディアになる

ブログとは何か。いわゆるブログ論なんてどうでもいいです(笑)。ただ単に、IDとパスワードがあればPCやスマホから文字や写真を投稿できるツール。それがブログです。そう、TwitterやFacebookと変わりません。

投稿する内容によって、ブログがどんなものになるかが変わります。だからブログは人それぞれです。他人が勝手にブログとは何かと決めつけるブログ論なんて全員に当てはまるわけがないんです。信じる必要はありません。

「ブログを始めたい」。何かを感じたから、何かを書こうと思ったから、ブログを始めようと思ったはず。それを書けばいい。

日記だっていいんですよ。「今日は香川に行ってうどんを食べたよ♪讃岐うどん、おいしかった!」っていう内容でもぜんぜんいいじゃないですか。

でも、それだとちょっともったいないので、情報を足してあげます。

日記は日記でも、本文のなかに店名やメニューの正式名称、料理の写真、ランチの営業時間、価格、1日何食限定なのか、クーポンはあるのか、そういった情報を加えてあげるだけで、日記は立派なグルメメディアに変わります。

情報の濃いブログはメディアと大差ありませんし、今では個人ブログのPV数が企業の運営するメディアより多いことも珍しくありません。

つまり、ブログを書くとき、読者はどんな情報を知りたいのだろうかと意識し、情報をできるだけ詳しく書くことで、それが日記の域を超えて情報メディアになるんです。

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ブロガー向けの記事でPVが増えたからといってプロブロガーを目指すな

ここでひとつ。ブログでPVを増やす方法、広告配置のコツなど、ブロガー向けの記事でPVを稼ぐのはやめましょう。ブロガーに向けた記事は読んでもらいやすく、普通にPVを稼げます。一時期、僕も書いていましたが、これって実は一般読者にとってはどうでもいい情報なんですよね。

ブログを書いて収入を得るつもりなら、増えてほしいのは同業者の読者ではなく一般の読者のはずです。もちろん、ブロガーの中にも一般読者として読んでくれる人も多いでしょう。「地産地消」と言えば聞こえはいいですが、いずれブロガー内での消耗に限界が訪れます。

みんな知ってる記事が氾濫し、“つまらない”と思われるわけです。そして、月間PVの報告やブログ論って「またか〜」と一般読者にも飽きられてしまいます。

あなたはブロガー向けの記事を書くためにブログを始めたんですか? 誰に向けて書いているブログなのか、それを意識してブログを続けてほしいです。

ブログの収入源はアフィリエイトだけではない

と、できるだけ序盤に厳しいことを言うようにしました(笑)。ビビりました? 簡単に始められるブログだからこそ、プロを目指すならそれなりの覚悟が必要よ♪ということで、心に刻んでおいてくださいね!

さて、参考までに僕の具体的な収益源を挙げておきますね。

ブロガー全般に人気のGoogle AdSenseに加え、総合ECのAmazonアソシエイトと楽天アフィリエイトはもちろん利用しています。また、いろんな企業やサービスごとに提携して広告を設置するタイプのアフィリエイト(A8.net、バリューコマース、リンクシェア、アクセストレード等)も使っています。

こういったブログ記事から物が売れたりサービスの契約があったときに得られる成果型報酬広告が僕の収入源の多くを占めています。

アフィリエイトについては、A8.net、バリューコマース、リンクシェア、アクセストレード等のアフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)と契約後、ASPのサイトで検索すればどんなものでもアフィリエイト広告を見つけることができます。

例えば、ソフトバンクのスマホのアフィリエイト広告は、バリューコマースやアクセストレードで提携できるようになっています。ブログ内でスマホ関連の記事を書いたときにこの広告を貼り、読者がその広告からスマホを買ってくれれば数千円の報酬を得られる形です。

でも、単に広告を貼るだけじゃダメ。コンテンツ(記事本文や写真)が大事で、広告なんて1つでもいいんです。読者に驚きや共感を与え、問題を解決する内容のコンテンツを書き、そこにポンと広告を貼っておく。しばらくは成果にならないかもしれませんが、ネット上にアップした記事はそのままずっと残ります。

いずれ、あなたの記事にたどり着いた人が広告をクリックして購入・契約してくれるでしょう。成果につながらなければ、内容を書き直します。

実を言うと、アフィリエイトは専門的なジャンルを扱うブログの方がやりやすく、め〜んずスタジオのような多ジャンルのブログだと非効率なんですよね(^_^;) ジャンルを絞ってブログを運営するなら、関連するアフィリエイト広告を貼ることで、少ないPVでも大きな効果を上げることも可能です。

例えば、サッカーのネタばかりを書いているブログにはサッカー好きな読者が集まり、信頼を得やすい。サッカーウェアやシューズ、試合を独占放送している有料BS放送などのアフィリエイト広告を記事内に貼っておけば、どれもサッカー関連なので読者にマッチしていますし、効果的に収益につなげることができます(知人は別のスポーツに特化したブログで実際に成果を得ています)。

もうひとつ、大きな収入源として記事広告があります。

PVが多いブログは企業からメディアとして認知されます。企業はテレビや雑誌と同じように、ブログに宣伝効果を期待し、◯◯円で記事を書いてもらえないか?といった依頼がお問い合わせフォームもしくは広告代理店を通じて届きます。

あ、そうそう。プロフィールとかお問い合わせフォーム(メールアドレス)はぜったいにブログ内に設置しておきましょうね。意外と連絡が来るものですよ!

記事広告とは企業からお金をもらって書く記事のことで、広告ですから100%自分勝手に記事を書くことはまずありません。企業に記事内容をチェックしてもらって赤を入れられたり、何らかの形で企業側の意図が含まれた記事内容になります。

まぁ、宣伝ですから当たり前ですよね。そこで、記事広告をブログに掲載するときには読者に対してこれが広告であることを知ってもらうため、その旨を明記しておきます。タイトル中の「PR」表記や、本文内の「◯◯社とのタイアップです」といった表記などがそれです。

逆に、広告なのに広告ではないように見せるのはステマ(ステルスマーケティング)と呼ばれ、読者を裏切ることになりますから絶対にやめましょう。ステマを依頼してくる企業とはお付き合いしないようにしましょうね!

ブログがきっかけでライター活動ができる幸せ

ブログで生活を始めた当初は、やはり、ブログ内だけの収入で生活することにこだわっていました。しかし、2015年1月から松竹の映画メディア「シネマズ by 松竹」で外部ライターとして参加してからは考え方がガラリと変わりました。

世の中のいろいろな体験をしてみたいという好奇心の強さと、もともと映画が大好きという趣味も後押しし、映画業界に少しでも踏み込むことができたら楽しいだろうな〜というノリで始めたシネマズのライターですが、マスコミに混じって(というかシネマズもマスコミ)映画館の最前列で完成披露試写会の舞台挨拶を取材するなんて一般人はまずできませんから、ライター(カメラマン)って面白いな!と思ったわけです。新作映画の記者会見で大泉洋さんに質問できたのは一生の思い出になりました。

また、個人的にスマホや格安SIMの分野はそれなりに得意なため、この1年でスマホ関連メディア4社からオファーを受け、記事を執筆したりしていました。スマホメーカーの発表会に行かせてもらったり、キャリアの方にインタビューしたりして、非常にワクワクしましたね!

ASUSのジョニー・シー会長と

ASUSのジョニー・シー会長と

いくらブログがメディア認知化されてきたといっても、ブロガーが立ち入ることができない発表会やイベントは本当に多いんです。ブログをメディアとして見ていない企業も多く、こちらが取材したくてもできないことだってたくさんあります。ところが、映画やスマホのライターに参加した途端、今まで参加できなかったイベントや記者会見に名刺1枚で入れるようになりました。

既存のライターさんにとってはこれが普通なのかもしれませんが、ブロガーからすると夢のような話です。こんな素晴らしい体験をさせてもらうことができて、本当にライター活動が楽しいです。

ブロガーは他メディアの外部ライターとして“複業”する道もあり、これを積み重ねれば原稿収入もバカにできません。ちなみに、自分にとって不得意な分野のオファーだったり、何よりつまらなそうだと思ったらやりません。あ、「ムーバップ!」はかなり自由に書かせてもらってるので超楽しいですよ!

アフィリエイト、記事広告、ライター活動。このように収入源を分散させておくと、どれかが上手くいかなくなったときも安心です。いずれも書くことが肝になりますが、それは経験を積み重ねていけば自然と慣れていくものです。

ブログで生活するのはやめておけと言う大人もいるけれど…

この「ムーバップ!」は品川のオフィスで働くサラリーマンたちがきちんと管理しているからこそ運営できているメディアです。「サラリーマン」っていう言葉でひとくくりにされがちだけど、みんなひとりひとり何かの役割を持っていて会社や顧客、読者のために働いています。何かしらの役に立っているんですよね。

サラリーマンなんて辞めてブログで稼いだ方がいいという人もいますけど、それはどうかなと思います。そりゃ、生活していくために仕方なく会社員をやっている人もたくさんいるだろうけど、それでも他人からバカにされるような筋合いはないし、サラリーマンを辞めてプロブロガーになることがはたして自慢できることなのか不明です。

一方で、プロブロガーを目指す人を真っ向から否定する流れもあります。まるで、プロ野球選手になりたい!と言う子どもの夢を壊すかのように。確かに、なれる確率は非常に低いでしょう。失敗する人はとても多いです。

でも、それをまったくチャレンジすらしていない人が決めつけるのはおかしい。そして、チャレンジする前に諦めてしまうのも良くありません。ゼロからプロブロガーを目指すのは非常に厳しいことです。本業の仕事を続けながらブログを育てて、収益化し、それで食べていけそうになったら独立を考えればいいと思います。

ブログで稼ぐためには必ずしもブログを本業にする必要はなく、サラリーマンをやりながらだってぜんぜん可能です。会社員とブログの両方を続けていた方がお金は稼げるんじゃないでしょうか。

僕のように書くことが超好きで、世の中を見て回りながらいろいろ体験するのが好きで、終いにはブログが気になりすぎて仕事に手がつかず上司に呼び出されるような症状が出たらサラリーマンを辞めましょう(体験談)。

チャレンジし続ける自信はあるか

独立してからは自分の自由な時間が増え、好きなときに映画を観に行ったり、東京ディズニーシーに行ったり、平日の割安料金で旅行ができるようになりました。これ、本当に最高です。

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のんびりと楽をしているように見られがちですが、その反面、僕はブログで独立してからはチャレンジの連続ですし、4年経った今もなおそうです。現在では某大手スマホメーカーからサイトのコンテンツ作りを依頼され、スマホの使い方に関する記事の原稿を10ページほど制作しているところです。公開されればメーカーのサイトに自分の記事が残ります。こんな仕事は初めてですし、非常にワクワクしています。

ブログを続けているとビックリするくらい多種多様な依頼が来ます。三重県大台町の地域活性化プロジェクトに携わったり、オランダで行われたホテル予約サイトのブロガーサミットに招待してもらったり、ブログは歯磨きやお風呂と同じように自分にとって生活そのもの。これからも無限の可能性を秘めたブログを通じていろいろな新しいチャレンジをしていきます。

ブログで生活したい人、もっとブログを楽しみたいという人にとって、この記事が何かの支えになったら嬉しいです。

さて、ここまで書いておきながらラストに最も基本で最も重要なことをお尋ねします。

「あなたはブログを書くことが好きですか?」