発想と実装の 間 をつなぐメディア

自治体にもチャットbot FAQの波!横浜市がNTTドコモのRepl-AIを使った実証実験をスタート

おはようございます、デジマラボ編集長の飯野です。

僕はここ数年で複数回引っ越しているのですが、その度にあるんですよね「このゴミ、この地区ではどうやってだすの?」問題。

ある自治体では、燃えるゴミだったものがある自治体では燃えないゴミだったり。または、自治体によってゴミ捨てのルールが違ったり。

もうとにかく、めんどくさい!

そして頑張って調べようと思っても、知りたい情報にストレートに辿り着けずサイトをぐるぐる……なんてことも。

そんな中、横浜市とNTTドコモがゴミ分別をチャットbotで案内する実証実験を開始したというニュースが発表されました。

使われているのはNTTドコモのRepl-AI。

Repl-AIとは
NTTドコモのチャットボット作成プラットフォーム。
プログラミング無しで非エンジニアにも作れるようになっており、LINEやFBとの連携も簡単にできる。

私的なことで恐縮ですが、近いうちに横浜市に引っ越すこともあり、使わずにはいられなかったので、レポートします。

本当に楽チンです。これで次の引っ越しも安心。

横浜市の目的はPRと工数削減

ニュースリリースをみる限り、もともと横浜市のwebサイトにあったごみと資源の分別方法を検索できるシステムはあったそうですが、それがうまく機能していなかったようです。

そこをチャットbot化して、使いやすいように改良した。という感じみたいですね。

こちらで実際に使うことができます!


サイトの右下に用意されているアイコンをクリックすると、チャットボックスが開く

ユーザビリティの観点ももちろん、横浜市のごみに対する取り組みのPRと、問い合わせ電話の削減も目的にしているんだとか。

引っ越しの時期など、ゴミの捨て方の問い合わせが増える時期は確かにありそうなイメージ。この時期のリリースというのも、これからの引っ越しシーズン前に実証実験をしておきたかった理由なのかもしれません。

「実証実験」という名前がついているのも、どこまで何ができるこの期間内でデータを集めつつ、判断……という意味合いも込められているんでしょうか。

にしても、イチ自治体がチャットbotを導入するというのはなかなかに早い決断だと思います。チャレンジングで応援したくなりますね。

知りたいことについてはもちろん、楽しい仕掛けも

さて、実際にチャットbotを使ってみました。

こんな感じです。イーオくん、かわいい。

いろいろな言い回しに対応できるようになっているようで、

  • 「フライパン」
  • 「フライパンの捨て方」
  • 「どうやってフライパンを捨てるの?」

などのメッセージでも必要な情報を正しく返してくれます。文章の中から「フライパン」に反応して対応データを取ってきているんでしょうね。

完全一致じゃなく、類似語や揺らぎにも対応してくれるようです。


類似語が複数のごみに該当する場合は、候補が出てくるようになっている

これは楽ですね。捨てたいものはあるけど、正式名称がわからない……なんてことはよくありますしね。

にしても、全てのキーワードに対して類似語をもっているような設計なのでしょうか……? 2万語以上に対応しているそうですが、対話に落とし込むの相当大変だったでしょうね……。このあたりはもしかしたらRepl-AIの方で簡単に作成できるようになっているのかもしれません。

ちなみに、こんな雑談にも対応しているようです。


夢は捨てさせてくれない。イーオくんかわいいのに言うことは渋い

どのくらいの雑談パターンが用意されているかはわからないのですが、いろいろ試したくなっちゃいますよね。

こういったあたりの設計も横浜市が目指している「横浜市の取り組みのPR」につながるんだと思います。

知らない単語に対しても2クリックで情報をゲット

チャットbotとなると、重要なのは「知らない単語」が来たときの対応。

今回の横浜市のチャットbotだとこんな感じでした。

知らない言葉がきたときは同様のメッセージが表示されるよう。

ただ、そこにも少し工夫はされていて、イーオくんのメッセージの中身「1.商品の入れ物(包装や容器)」などをクリックすることで、自分で入力しなくても次のステップに進めるようになっています。

名前とかはわからないけど、このゴミどうやって捨てるんだろ……みたいなときも安心できますね。

LINEやFBのリッチUIのような対応まではできていないようですが、ユーザーにテキストをわざわざ打たせなくても、次のステップにすすめるUX設計はなかなかです。

また、登録されていない単語についても、ログ解析さえすればその単語に対しての回答もどんどん追加で作成できるはず。そのあたりの柔軟さもチャットボットのメリットですよね。

実際に使いたい方、こちらからどうぞ。イーオくんかわいいです。

チャットbotによるFAQはこれから加速するか?

今回のニュースはイチ自治体がチャットbotをリリースしたというところが大きなところ。それなりに、利便性も含めていいなーと感じました。

FAQのチャットbot化は、以前LOHACOのマナミさんの事例でもあったように、うまく使えば大きな人件費のカットも夢ではありません

普通のwebサイトはもちろん、今回のような自治体にもFAQのチャットbotは普及していきそうです。ユーザーとしても、便利ですしね。

自治体としてはいち早く、チャットbotを取り入れた横浜市。この実証実験がどう転ぶのか……? 引き続き情報を追っていきたいと思います。

それではー。

飯野 希 by
BITAデジマラボ編集長。前職はメーカーのユーザビリティエンジニアとして活動。ビットエーではデータサイエンティストとしても活躍しつつ、デジマラボを軸をした事業開発をおこなう。