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紀元前2000年の文字を機械学習で解読せよ。Tensorflowを用いた歴史的プロジェクト発足

AIを使ったすごく野心的なプロジェクトが生まれていました。

その名も『The Hieroglyphics Initiative』。

このプロジェクトは、『UBISOFT』という企業が中心になって、Googleと協力しながら古代エジプトの象形文字を機械学習で解析しようというもの。

紀元前に使われていた文字の解析とか、壮大すぎてワクワクしかしないですよね!

そもそも『UBISOFT』ってどんな会社?

UBISOFT』は、世界96カ国に事業展開するゲーム開発・販売会社で、世界第3位のゲームデベロッパーです。

有名な作品に『アサシンクリード』があります。このゲームは、暗殺者を祖先にもつ主人公が、先祖の記憶を追体験するゲームなのですが、「世界の歴史を明らかにすることの難しさ」を製作チームが開発中に感じ、プロジェクトを計画したとか。

『UBISOFT』は、昔からAIをゲーム領域で利用していたそう。AIを使ったゲーム制作をしつつ、歴史の探求もしていたからこそ、生まれたプロジェクトというわけですね。

解析には『TensorFlow』を活用。象形文字版のGoogle翻訳を開発

具体的に『The Hieroglyphics Initiative』が挑戦することは、Googleの『TensorFlow』を搭載したツールを駆使し、象形文字(*)の分析、翻訳を機械学習でやることです。画像認識技術をつかって、石板にどの象形文字が刻まれているのかを識別可能にするのだとか。

これまでの象形文字翻訳は手作業で行われていて、何度も記録を参照する、手間のかかる作業でした。それが、機械学習を活用することによって、加速的に調査が進みそうですね。

*象形文字とは、古代エジプトで使われていた、宗教や公式書物の文字。画像や記号で構成されている。

気になる今後の動き

公式サイトによると、『The Hieroglyphics Initiative』は、年末までに一回目の成果報告をする計画になっています。

プロジェクト自体は、オープンにされており、データの収集やツールの開発といった専門分野に興味がある人は、公式サイトから連絡して参加することも可能。

つまり、歴史の解明に向けて、全人類に開かれたプロジェクトというわけです。

現在は、プロジェクトに共感した研究者と歴史家が、翻訳した象形文字のサンプルを提供しているそう。

なんだか、面白いプロジェクトになる気しかしません!

古代の歴史と最新技術はどこまで結びつくか

時間がかかっていた古代文字の解析も、データと技術があれば、短期間で分析できるようになるかと。ゲノム解析といった分野でも機械学習が使われていますし。

また、『TensorFlow』のようなオープンソース技術は、今回みたいな歴史解明には大いに役立つはず。研究者たちが自分でイチから開発せず組み込めるのも、時短になって歴史研究により時間が使えますしね。

最新技術がどこまで古代文明を明らかにするのか。

年末の発表が楽しみですね。

小野寺 雄大 by
「曲がったことが大嫌い」が信条。デジマラボではマーケティング全般の記事を担当。その他、クラウドファンディングやHR-Techになどに強みがある。