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マルケトのカンファレンスで聞いた、これからの時代のBtoBマーケティングとABM

おはようございます。小野寺です。

先日、マルケトが開催する「BtoBセールス&マーケティングカンファレンス2017」にありがたいことに呼んでいただきました。

イベントの内容はBtoB向けのデータとテクノロジーを使ったABMの紹介。アメリカのプロダクトマーケティング担当のトップや有名企業のマーケッターの話があったりとめっちゃ豪華…!

その中からいくつかのパートを抜粋して紹介していきます。

そもそもABM(Account-Based-Marketing)とは??


今回のイベントのメインテーマは、BtoBマーケティングで最近盛り上がりを見せているABM。知らない人のために(デジマラボ読者でいないかもしれませんが)簡単にABMの説明をしていきたいと思います。

ABMとはざっくりいうと

「直接、売上につながりそうな顧客を重点的にスコアリングして、対象企業を絞り、その顧客獲得の施策を個別に考えて実行していく」マーケティング手法です。

……もっと具体的にはどういうこと?

ってなると思うので、流れを説明すると、

  • 高い収益率を獲得できそうな顧客を、過去の取引や営業データ、財務といった広い観点で、具体的に選定
  • その具体的な企業に対してのアプローチ方法を個別に考えて、施策を実行
  • その後の施策効果測定から改善までを行う

ざっくりとそんな感じ。

「ん?それって、営業だと当たり前じゃん」って思ったかもしれません。ただ、営業では人が管理できる範囲だけでしか行うことができないもの。

それにデマンドジェネレーションで顧客が増えたはいいものの、営業がアプローチしてくれないこともマーケッターとしては不満があったり….

一方、営業は営業で、リードの数じゃなくて、できるだけ質に注力して効率的に顧客獲得をしたいために、マーケティング部門との溝ができていたのだとか。。

そこで、営業視点でマーケティングプロセスを再構築したのがABMになります。

そこを、テクノロジーによって、散らばっていたターゲット企業のデータを集約的に管理、ターゲット企業のキーマンに対して、マーケティング施策を行うことが可能になったのが最近ABMが騒がれている理由らしいです。

名前からすると、新しい概念のように思えますが、結構日本企業の中では知らずしらずのうちに取り組んでいた……なんて企業もあるかもしれません。

前置きが長くなりましたが、本編です。

マーケッターは単独ではなく、複数部署と協力して顧客獲得するべき


ABMの基礎知識がわかったところで、ここからは、印象的だったセッション紹介していきたいと思います。

まずはマルケトの代表取締役社長、福田さんのプレゼンテーションから。

―福田

マーケティングというと、広告のイメージが強い人も多いと思います。ただ、本来はもっと広い概念で考えるべきもの

プロセスで営業、マーケティングと役割分けするのではなく、カスタマージャーニーや顧客の状態を営業担当と共有できるようにして、お互い協力して顧客獲得をしていくべきです。

だからこそ、マルケトABMでは、営業ツールの会社、リサーチ会社といった複数社とパートナーを組んで、ファイナンス、サポート、営業といった異なる部門の情報を統合できるようにしていきます。

マルケトのイベントって不思議なのは、マルケトのツールの紹介とかで終わるわけではなく、「ぼくらが考えるマーケティング・マーケター像」みたいなことをすごく熱く語るんですよね。

よくありがちなベンダーのイベントとはそこが違っていて、だからこそ多くのファンがつくんだろうな……と節々のコメントを聞いていても感じます。

BtoBマーケティングの問題を解決するABM

福田さんの印象的なスピーチの次はマルケト本国のVP of Product Marketing and Solution MarketingであるMattさんのセッション。

  • ブランド構築どうするの?
  • 収益増加どうやってするの?
  • 施策の効果の証明ってどうやってする?

こういったマーケティングでいつもぶつかる3つの問いに対して、ABMが非常に役に立つという内容でした。

―Matt
ブランド構築に関しては、顧客は誰しも自分のことを特別扱いして欲しいし、自分の課題にマッチした提案をしてくれる企業を選びたいもの。それは、BtoBだろうが、BtoCだろうが変わらない。

つまり、toC向けだろうが、toB向けだろうが、顧客との特別な関係をいかに作って継続するかが大事になります。

一方で、リードが増えたことによって以前はできていた、顧客に合わせたエンゲージメントが難しくなってきているので、その部分をABMにテクノロジーを掛けて解決していくんだとか。

それが、スケールしながら収益率や収益自体を拡大していくために必要なことですよね。

こういった経営のコアな部分に近いところをマーケッター主導でやっていく……そんな未来感が伝わるセッションでした。

Marketo ABM ついにリリース…!

そして、イベントでは、日本では未対応だった『Marketo ABM』が、ついに日本でも使えるようになる! というアツい発表がありました。

このサービス、いろいろな企業サービスと外部連携ができるようになっています。

たとえば、UZABASEの企業分析のデータや、Sansanによる社内の人脈情報などを合わせて管理してABMを行うことが可能。

マーケティング部署だけで終わらない、総合的な顧客管理が『Marketo ABM』によってできますね。

デモを実際にみたのですが、ターゲット企業の選定から、キーマンの狙い撃ち。今の商談のステータスやセグメントの設定。そしてもちろんメール・DMも『Marketo ABM』上で送れちゃう……というABMに関連する作業は全てまとまっている感じ。すごくいい!

そして何より、そのスピード感もすごいです。Excelとかで管理するとめちゃくちゃ時間コストがかかってしまうんですが、ターゲティングから施策実行までを数十分で完了していました。

今後も、マーケッターのコミュニティ、マルケトユーザー会の活用などでABMの推奨をしていくなど新しい価値を推し進めていくそうです!

マーケッターのこれからの可能性

日本ではあまりマーケッターの地位は高くないって話はよく聞くことですが、今回のイベントでは、組織の中でのマーケッターの可能性を感じました。

マーケッターが1つの部門だけじゃなくて、会社を全社的に見て、収益率が高い顧客をどう獲得していくか、複数部門をデータドリブンに巻き込んで考える。そして実行。

そんな、会社を経営視点でみて推し進めていく大きな存在になっていける可能性を秘めていることがわかりました。

最後までワクワクすることができたイベントでした!

小野寺 雄大 by
「曲がったことが大嫌い」が信条。デジマラボではマーケティング全般の記事を担当。その他、クラウドファンディングやHR-Techになどに強みがある。