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Vivを買収したSamsungが満を持して放つAIアシスタント“Bixby”

突然ですがみなさん「Bixby」って知っていますか?

Samsungが開発しているAIアシスタントなんですが、AppleのSiriやAmazonのAlexaに負けず劣らず、すごいことになっているらしいんです。

Samsungといえば、Appleの「Siri」を作ったエンジニアが集まる「Viv Labs」を買収したのも記憶に新しいところ。

今回は、そのBixbyの魅力に迫ってみたいと思います。できることはSiriよりもはるかに多いです。

気になるSamusung製AIアシスタント“Bixby”とは

Bixbyは、明日4/21に発売されるSamsung製スマートフォン「Galaxy S8」および「Galaxy S8+」に搭載される予定のAIアシスタント。

Viv Labs開発というだけあって、BixbyはSiriのように優れた言語の認識能力を持ちます。

まあ元がVivということで、予想できるところではありますが、一番の強みは“サードパーティ製のアプリやIoT機器との連携”ができるところ。

つまり、Bixbyへの命令だけで、電話や写真、メールはもちろん、スマート家電などを操ることもできますし、将来的には「ユーザーのすべてのタスクをサポートする」ようなAIを目指しているんだそう。

リリース時に連携が予定されているものはSamsung製アプリと一部のメジャーアプリ(FacebookやUberなど)だけとなっていますが、今後のアップデートによって対応アプリが増えていくことがアナウンスされています。

AIアシスタントというだけだと、できることは限られてしまいますが、他のアプリと連動できることで一気に世界観が広がりますよね。

Bixbyはここに注目すべし!スマホのあれこれてんこもり機能

アプリの連携が一番の強み、とさきほど紹介したんですが、他にも注目するべき機能がいくつかあるので、それぞれ紹介します。

Siriを超える? 端末内の情報にアクセスできる音声認識

AIアシスタントといえば、音声認識。もちろんBixbyでもメインの機能になっています。

Bixbyの音声認識システム“Bixby Voice”は、「Bixby」と呼びかけるか、ボタンを押すことで呼び出せます。Siriと同様、各種アプリの起動、操作や明るさ調整といった簡単な設定変更が音声から可能。また、端末内のさまざまな情報にAI自身がアクセスできるため「東京で撮った写真を見せて」や「昨日撮った写真を見せて」のような複雑な命令にも対応できます。

(Androidで動くってことは「OK Google」とかぶってるじゃねえか……なんて思ったんですがそれはそれとして)

単体でできることといえば、そこまで他のサービスと変わらないかな……なんてのも正直なところですが、気になるのは音声認識の精度。

ただこちらに関してはなかなか情報がでていない様子。市場にでてからユーザーの声をききましょう。

ただこの時期に出してくるぐらいなので、だいぶ自信がありそうですが。


Bixby自身がカメラを通して物体認識。Bixby Vision

おもしろいのがこの画像認識機能。SiriなんかはカメラとSiriとが切り離されていましたが、Bixbyには画像認識システムとして「Bixby Vision」が搭載されており、Bixby自身がカメラを通して物体を認識します。

たとえば、カメラに写った文字を認識してそのまま検索ができたり、欲しいと思った物にカメラを向け、それと同じ商品を売っているショップを検索する、といった使い方も。

スマホを使って得られる全ての情報をBixbyに集める……といったイメージなんでしょうか。にしてもスケールがでかい。


ユーザーによって進化するインターフェース

なんとBixbyはホーム画面もユーザーの嗜好に合わせて、変更してくれます。

Bixbyには「Bixby Home」と呼ばれるホーム画面が用意されており、そこにはユーザーが必要とするさまざまな情報が表示されます。

端末を使うたびにBixbyはユーザーの嗜好を学習し、嗜好に合わせた情報をBixby Home上に表示するようになります。

なんだ、この未来感は。


スマホの世界にとどまらない。IoTデバイスの操作まで

そしてもちろんIoTデバイスの操作も可能。現在というより将来的には、といった感じのようですが。

Bixbyへの音声命令だけで時計・テレビ・家電などの操作ができるようになれば、IoT機器の活用の幅が広がり、よりユーザーの支持を広げることになりそう。

Samsung製だからこそのBixbyの可能性と今後の展望

Bixbyの面白いところは、前に紹介したようにいろいろあるんですが、マーケットとしても非常に面白いことになっています。

Samsung自身がすべての自社製品でBixby対応を進めていくそうです。Bixbyに対応する機器が増えれば、IoT機器をコントロールするプラットフォームサービスのデファクトスタンダードになるかもしれませんよね。

しかもAndroid市場で世界的に大きなシェアを占めるGalaxy端末に搭載されることを考えれば、それなりにシェアも広がっていきそう。

といってももともとAndroidに入っていたGoogleの機能と被っていたりするので、ユーザーにちゃんと受け入れられるかは、リリース後の評価をみてから……といったところでしょうか。

気になる日本語対応は?

こういうニュースが出るたびに気になる日本語対応ですが、リリース時点での対応言語は「韓国語」のみという残念な状況。英語の対応も5月後半ぐらい? とちょっとリリースに間に合ってない様子。

日本語への対応予定も明かされていません。将来的には対応するんでしょうが、先発のAIアシスタントによる日本語対応のタイミングから考えても、もうしばらくはかかりそう……。

はよこーーーい。

AIの新たなビッグウェーブに乗り遅れるな

Bixbyは「Siriのようにスマホに語りかけ、Alexaのようにいろんな機器を便利に動かすAIアシスタント」といえます。

実際の使用シチュエーションはGoogle Assistantに近くなるかなー、と。

そのうえで、Siriを作ったViv Labsならではの優れた言語認識能力が協力な特徴。自然な言葉づかいで指示が出せるうえに理解できる内容も広く、さまざまなアプリや端末をBixby経由で扱えるというのはユーザーにとって大きな魅力となりそうです。

Samsungはサードパーティ製品用にソフトウェア開発キットの提供を計画していて、Bixbyによるエコシステムの構築を推進するよう。

今後、Bixbyがどの程度普及するのか……いやー、なんだか盛り上がってきましたね!!

Bixby含め、これからのAIアシスタントのマーケット、要注目ですね。

ではではー。

三津村 直貴 by
人工知能を中心として、医療や軍事関連のテクノロジーを扱うライター。ウェブメディア向けに記事を書く他に、サイトの運営や本の執筆、研究機関のお手伝いなんかもしている