ども、ゆうせいです。他社の広報担当者から成功例とか失敗談が聞きたいシリーズの第2弾です。今回は「スマ婚」で有名な株式会社メイションの広報課チーフである吉村かおりさんにお話を聞いてきました。
スマ婚と言えば、「自己資金1万円からの結婚式」として話題になりました。ざっくり説明すると、高すぎる結婚式費用を大幅に見直して適正価格の実現、さらにご祝儀による後払いを可能として、自己資金が少なくても結婚式が挙げられるシステムです。
結婚式ってすごくお金がかかるイメージですよね。でもコスパ重視の世の中においては敬遠されがち。でも、本当は結婚式をしたい。けじめの意味もあるし、やっぱり盛大に祝いたいじゃないですか。そこでスマ婚を利用して「かしこく」結婚式を挙げる方が増えているそうです。
というわけで、話題のスマ婚がどうやって注目を集めたのか、その手法についてお聞きしてきました。テレビとのパイプを作りたい広報さん必見の内容となっております。ぜひ刮目してご覧ください。
そもそもどうやってテレビに出るんですか?
吉村さん曰く、まずはテレビ側が喜びそうな企画を立ち上げ、それを実施することをちゃんとマスメディアに伝えることから始めるらしいです。
- 旬な話題や時期的なイベントを理解する
- 「1」に絡めた企画を考える
- マスメディア向けのプレスリリースで告知
まずは旬な話題やその時期に合ったイベントにどんなものがあるかを知るところから始めます。春ならエイプリルフールとか、花見とかいろいろありますよね。それに合わせて自社ではどんな企画ができるかを考えてセッティングする。そして一般的なプレスリリースではなく、テレビ局や制作会社の人がチェックしているマスメディア向けのプレスリリース(例:リアライズなど)で告知するってことです。
例えば、スマ婚の場合だと、
- エイプリルフールが近い
- ドッキリをしよう
- 入社式で新入社員に!
という企画を実施。
具体的には、入社式にて緊張でガチガチの新入社員のみなさんにリラックスしてもらうために、存在しない「伝統の体操」を紹介するという企画。しかも、見本として踊る先輩社員の体操が気に入らないと役員が激怒するという、新入社員からしたら恐ろしい内容です。
これをテレビ局がキャッチして、朝の情報番組の取材が入ったとのことでした。特別な準備をすることもなく、大きな費用をかけることなく、新入社員さんには同情しますが、「入社式で伝統の体操ドッキリ」というアイデアでテレビ出演を勝ち取ったと言えます。
ただテレビに出るだけじゃ意味が無い!その後が本当の闘い
吉村さん曰く、素人の企画や意見は聞いてもらえないことがほとんどですが、テレビ側が求めていることに如何に素早く返答するかがポイントとなるそうです。
例えば、スマ婚とは関係なくても、テレビ側がブライダル関係の情報を探していることがあります。その時に問い合わせがくるような関係にならないといけない。
例えば、
- いつも連絡くれているスマ婚さんってブライダルの会社だよね
- あ、結婚に関するデータとか持ってるんじゃない?
- ちょっと聞いてみようっと
って流れです。まずはこの関係を構築することが大事。
そして問い合わせの内容に対して、何が必要で、答えは何かを迅速かつ簡潔に伝える。マスメディアの人は忙しい人が多いので、めんどくさいと思われないメールを心がける。それによって信用関係から信頼関係へとつなぐことで、逆にアイデアを求められるような関係になれるようにする。
最終的にはブライダル関係の企画で必ず声がかかるような体制をつくることが最重要とのことでした。
今後の展開ついて教えてください
今後の展開についてもお聞きしました。
スマ婚の「スマ」は「スマート」であり、日本語に訳せば「かしこい」ってことです。自己資金1万円からの結婚式という分かりやすいコピーによって注目を浴びたことは間違いではなく、むしろ大成功と言えますが、もう一つの面が見えにくくなっているとのこと。
冒頭でもご紹介しましたが、「高すぎる結婚式費用を大幅に見直して適正価格の実現」という部分を今後はもっと広く認知してもらえるように、広報活動をされていくとのことでした。
まとめ
広報のお仕事って何をすればいいの?という疑問からスタートした企画ですが、テレビに出る方法を聞くことができました。
まとめますと、
- 時期や旬と絡めた企画を考える
- マスコミ向けのプレスリリースで告知する
- テレビに出たときに自社サービスが映らなくても問題無い
- テレビ側との関係づくりに注力する
- テレビ側からの問い合わせには迅速かつ簡潔に返答
- 信用関係⇒信頼関係を構築
- 自社サービス関連企画で声が掛かるようにする
となります。
なんだかやれそうな気がします。ガチで今年はビットエーがテレビに出るなんてことがあるかもしれません。
電波からご挨拶することを夢見て。
ご存知、ゆうせいでした。