ディレクターに代わるのはカタリスト?チームラボのスゴイ考えと働き方

ども、ゆうせいです。突然ですが、カタリストって言葉を聞いたことがありますか?実はこれ、ディレクターに代わる職種だって言うんだから驚きですよね。

ビジネスの指揮をとるのはディレクターというのが定説ですが、それを覆し、カタリストという職種で、目的達成と最大効果を引き出すモデルを実施している会社があります。それがチームラボです。

というわけで、今回はチームラボの「堺大輔」さんにお聞きした、カタリストという働き方についてお伝えしたいと思います。

チームラボ株式会社は、
ウルトラテクノロジスト集団を自称し、プログラマ(アプリケーションプログラマ、ユーザーインター フェイスエンジニア、DBエンジニア、ネットワークエンジニア)、ロボットエンジニア、数学者、建築家、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者など、情報化社会のさまざまなものづくりのスペシャリストから構成されている。
via:Wikipedia

制作物が超多岐なチームラボ

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カタリストの説明をする前に、チームラボのプロダクトについてご紹介します。知っているよという方は読み飛ばしてもらって大丈夫です。

ただ、これを知っておくことで、なぜディレクターではなくてカタリストなのかが少しはわかると思います。

ざっとあげるだけでも、

さらに、私が先日参加してきた「元気ハツラツ360°スタジオ」など。

本当に超多岐!これを作ったディレクターは誰なの?どうやって作ったの?ってすごく気になりますよね。

でも、Webの技術だけにとどまらず、サウンド、3Dレンダリング、LED制御や自然言語処理などなど、おっそろしいほどの技術が詰まったプロダクトを全部理解できているディレクターっているのでしょうか?

ディレクターって全部わかってる人なの?

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ディレクター(Director)って、文字通りディレクト(Direct=指示)する人なわけですが、それって全部を理解している人じゃないとできないはず。

全部を理解している人が、クオリティ、クリエイティブを担保し、バランスを考えてそれぞれの役割を持つ人に指示を出すことが理想。

でも、日進月歩の現在において、ましてや超多岐に渡るチームラボのプロダクトの全部を理解するなんてことは不可能です。クリエイティブであればあるほど、それは本当に困難になります。

どうしてもどこかわからない部分が出てくる。

さらに、これまではデザイナー、エンジニアの境界線がはっきりと分かれていたところが、すごく曖昧になってきている。

誰がどこまで考えるべきなのかが分からなくなっている。

であれば、ディレクターじゃなくても、むしろディレクターという職種である必要すら無くなってくる。

これがカタリスト誕生のはじまりであると堺さんは語ってくれました。

カタリストとは、

  1. 化学でいうと触媒
  2. 促進の働きをするもの
  3. 相手に刺激を与える人

と言われています。

チームラボでいうと、デザイン、グラフィック以外なんでもやる人と定義しているそうです。

ものづくりをしながら設計し続ける、ものづくりする人がやりやすい環境をつくるのがカタリストの仕事だと。

カタリストが入ることで、

  • ものづくりをするメンバーの反応が大きくなる
  • モチベーションが上がる
  • アイデアをバンバン出して引っ張る

ということが起きるように。

案件やバックグラウンドによって違いはあれど、各メンバーの持ち味を活かす、活かされるべく動ける人ということ。

最終的な成果物、つまりアウトプットのクオリティを最大に高めるために、メンバーのチカラを集結させることが仕事であると。

全部を無理にわかろうとせずに、どうすれば良いのかを聞いて最大化できる人。ものづくりできる人をリスペクトして行動できる人間。

それがカタリストと呼んでいる理由であり、意識しなくてはならない部分なんですね。

カタリストが最大効果を発揮する職場とは?

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そんなカタリストが最高に動きやすくなる職場とはどんなところかも語ってくれました。

チームラボでは、すべてがフラット。

チームラボには部長も課長もいない、完全にフラットであると。

例えば、アイデアを考える、まとめるときもホワイトボードはない。そもそもホワイトボードに書いていく人は、全部がわかっている人である必要があります。ファシリテーターとかそういうやつです。

前述しましたが、それは不可能なんです。

だから、チームラボでは机全体が紙(メモ帳)になっているとのこと。座っているみんなが机に書く。

自分の考えを整理するために手元に書く。でもそれは手を離せばパブリック、つまりみんなに共有するメモになるってことなんです。

全体がホワイトボードであり、それがメモの役割をするってこと。この段階からフラットであり、みんながものづくりを考える環境ということ。

また、個室のミーティングルームはなく、ひとつの大きなフロアで商談も、ブレストも、プレゼンも行われているところもフラットな環境のひとつ。

仕切りが無いので情報共有できる、するきっかけになる。

たまたま後ろを通りかかった人の目にも入ることから、チームメンバー以外でも意見を言える環境になっているのです。むしろ、外からの目、意見が良い結果を生むことも多いとのことです。

堺さん曰く、カタリストは自分のデスクにいることはほとんどなく、常に社内の誰か(専門家)のところで話し合い、意見を交わしているそうです。

プロジェクトの意思決定は誰がするのか?

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カタリスト、フラットな環境、それは良く分かりました。とは言え、プロジェクトを進行するには意思決定が必ず必要なはず。

通常であればそれはディレクターがすべきことですが、カタリストという職種のあるチームラボではどのように意思決定がなされているのでしょうか?

堺さん曰く、意思決定はメンバー全員でするとのこと。

は?

メンバー全員で?

そんなことができるものでしょうか?

その秘訣は、フラットにありました。

フラットな環境で、何度も何度も一緒に考えることで、思考のプロセスが共有され、自然と共通意見が見えてくる。これによりストレス無く意思決定がなされるとのこと。

言語化は非常に難しい部分ですが、みんなのパルスが共鳴して一つの答えを導き出すといったところでしょうか。

これも、カタリストが良い触媒となっているからこそだと思われます。

カタリストの旨味と苦味

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ウルトラテクノロジスト集団であるチームラボの「カタリスト」という職種について、詳しくお話をしていただきました。やはりディレクターに非常に近い面を持つことから、同時に5、6件のプロジェクトを担当することが多いようです。

社員数300人を超えるチームラボにおいて、誰が何の専門家であり、何を得意としているかを把握することが、良いカタリストの条件であると語ります。

良いカタリストと仕事がしたいと思うのは当然のことで、専門家集団であるチームラボにおいて人気のカタリストになるということは、それだけ嬉しい半面、多くの苦労が伴うということですね。

「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という映画のセリフがありますが、やはりビジネスをする上ではこう在りたいものです。とかなんとなく良いこと風のことをいって終わりにしたいと思います。

それではまた。
ご存知、ゆうせいでした。

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